アピラボbyメーキャップラバーズ

ケロイドの治療法と自分でできる処置やカバーメイクの方法

こんにちは、臨床化粧療法士®︎の河村しおりです。

 

肌や髪など、見た目に関するお困りごとのご相談に、私が日々対応させていただく中で、年齢や性別を問わず、一定の確率で発生するのが、肌のケロイドにまつわるお悩みです。

 

一言で「ケロイド」といっても、その種類や原因はさまざま。

 

今回はそんなケロイドについて、私の体験も踏まえ、まとめてゆきたいと思います。

 

ケロイドとは

 

全身のあらゆる部位の肌表面に出現するケロイド症状ですが、どんな種類があるのでしょうか?

ケロイドの種類について

 

まず、ケロイドには2種類あると言われています。

 

そして、それらは全く違う性質のようです。

 

ケロイド・肥厚性瘢痕とは
瘢痕(=きずあと)の線維成分が過剰に増殖すると、ケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になります。よく“ケロイド”という言葉でまとめられて使われていますが、ケロイドと肥厚性瘢痕とは全く違う疾患です。

日本形成医科学会ホームページより

 

ケロイド(真性ケロイドとも呼ばれる)と、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)、それぞれの特徴比較は以下の表の通りです。

 

引用元:日本形成医学会 https://jsprs.or.jp/general/disease/kega_kizuato/kizuato/keloid.html

ケロイドの原因と治療法

 

ケロイドが出現する原因としては、ケガや火傷が代表的ですが、手術や妊娠、また遺伝的なものもあるようです。

 

ケロイドの治療法については、口コミレベルの民間療法から、外科的な処置(手術など)まで非常に幅広い選択肢がありますが、あまり知られていないかもしれません。

 

一般的には、軟膏などの外用薬や、ステロイドテープ・ステロイド注射などによる保存的治療が比較的ポピュラーです。

 

→(※本記事投稿後、札幌市の皮膚科専門医である日景聡子先生よりInstagramコメントをいただきました。「ケロイドの治療に使うテープ剤が軒並み製造中止となってしまいました。貼ってケアするものがあるとありがたいですね。」とのことです。
https://www.instagram.com/p/CyK5B5br9mg/?utm_source=ig_web_copy_link&igshid=MzRlODBiNWFlZA==

 

 

個人差はありますが、ステロイド注射でかなり改善した方は、私の知る限りでも何名かいらっしゃいます。

 

一方で、瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)と言って、ひきつれが見られる場合などは、外科的治療が必要な場合もあります。

 

一度の手術でも再発しやすいため、形成外科においては、術後放射線治療を施しながら、悪化や再発を予防する策もあるようです。

 

お悩みの方は、まずご自身のケロイドの部位や原因、色や形、そして状態などを観察したうえで、皮膚科や形成外科を受診するようにしましょう。

 

日本皮膚科学会のホームページのQ&Aでも、ケロイドについてわかりやすく解説がありましたので、リンクを貼らせていただきます。

 

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa26/
ケロイド:日本皮膚科学会ホームページより

ケロイドをメイクでカバーできますか?

 

ケロイドをメイクでカバーしたい」といったお問い合わせをいただくことがあります。

 

みなさん写真付きで、丁寧にお問合わせくださる方ばかりなのですが、やはり、実際に見て触ってみなければ、判断は難しいです。

 

仮に、メイクでカバーできたとしても、その方法をお伝えするため、一度は面会の機会を設けていただいております。

 

せっかくですので、今回、こちらの記事では、過去の事例から、可能な範囲でご紹介させていただきたいと思います。

手術痕(ケロイド)カバーの実例

 

 

2017年のかなり過去の事例となりますが、私が担当させていただいたクライアント様の事例をご紹介いたします。

以下、私の過去のブログ投稿からの引用となります。

 

数年前に肩にイボの様なものができ、手術をしたそうなのですが、ご本人がケロイド体質であることと、手術後貼られていたテープをしばらくの間付けっぱなしにしてしまっていたようで、傷跡の凹凸と、ちょうどテープの形をした色素新着がみられます。

カバーメイクは凹凸が苦手

 

傷の具合と、凹凸、色味を確認しながら、カバーのテクニックをレッスンしたのですが、特有のぷくぷくとした凹凸がどうしても光の反射を起こし、影を作ります。

メイク用の補正テープを使用

 

実は先日、こちらの記事でご紹介したリフトアップテープの元祖となる出来事が、この2017年のケロイドのケースでした。

 

どこに相談すればいい?義眼と目元の印象管理、メイクによる解決策!

 

 

傷痕を覆うように、補正テープを使用。
その上からメイクを施しました。

 

当然、どのようなケースでもうまくいくわけではありませんが、臨床化粧療法士®︎として、ご本人の理想の実現に向け、試行錯誤を練るうえで、選択肢の一つとして、リフトアップテープや補正テープは意外と活躍してくれます。

私のケロイド対策

 

最後に、私個人も、いわゆるケロイド体質でして、、、。

 

それなのに、よく怪我をしたり、手術や入院を頻繁にするライフスタイル?なものですから、大変困りものです。

 

そんな私が、数年前の開腹手術後のケロイドとのこれまでを、以下の記事にて、写真付きで公開しています(一部有料)。

 

ご興味のある方はご参考にどうぞ。

 

https://note.com/note_of_jeanne/n/nc5b415c11630

 

以上、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

 

この記事を書いた人

河村 しおり

臨床化粧療法士®
2002年指定難病SLE発病。一時寝たきりになるものの、長きに渡る闘病とリハビリの末、お化粧のちからにより社会復帰を果たす。2012年より理美容総合卸売業を経て、2017年4月、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を設立。学術研究に基づいたアピアランスケアの考え方を提唱。

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