臨床化粧療法士®の竹内彩子と申します。

 

私は看護師という立場でありながら、がん治療を経てアピアランスの変化や喪失を経験してきました。

 

健康な人に向けた美容情報が溢れる中、髪も眉毛も睫毛も抜けて浮腫んだ自分は、どう化粧して社会に戻ればいいのか、“普通”が遠くなっていくこの絶望感は誰に話せばいいのか、途方に暮れた日々がありました。

 

看護師としてたくさんの闘病に触れていながら、”そういうもの”というスタンスでしかなかったと、当事者となって気づいたことがたくさんあります。

 

この経験を誰かの何かに繋げたいと臨床化粧療法士®︎という資格に辿り着きました。

 

「副作用だから仕方ない」

「いつか戻るから今は我慢」

 

果たして本当にそうだろうか。

 

そのいつかまでどうやって耐えて乗り越えていくのか。

 

それは誰が教えてくれるのか。

 

そして永遠に戻らない人はどうするのか。

 

日々変わりゆくアピアランスと心に対してウィッグを被っておけば良い、抜けたら描き足せば良いということではなく、その渦中にある人が求めるのは、単にウィッグやメイク用品という”物”ではなく、対話し伴走する”人”だと思います。

 

その辛さを吐き出す場所があるだけで前を向けるということ。

ほんの少しのことでも顔を上げて生きていけるということ。

見た目で失うものがあっても自分を失くさずにいるためのツールとして化粧療法がある。

 

そう思っています。

 

取り戻すのはパーツやメイクや美容ではなく自分自身ということ。

そんなお手伝いができたらと思っています。

 

どうぞお気軽にご相談ください。