アピラボbyメーキャップラバーズ

種類が多くて迷う!シャンプー選びに役立つ、臨床化粧療法士®による成分解説

こんにちは、臨床化粧療法士®で美容師の守屋怜です。

 

前回は頭皮ケアのお話をさせていただきました。

 

今回はシャンプー剤の種類についてお話をしていきます。

 

私の勤めている美容室でもお客様から良く質問されるシャンプー剤。

 

種類が多過ぎて何を選んだら良いのか…と悩まれている方も多いはずです。

 

少しでも参考になれば嬉しいです。

 

シャンプーの中身を知ろう

 

 

界面活性剤とは

 

界面活性剤とは水になじみやすい『親水性』と油になじみやすい『新油性』の2つの部分をもっています。

 

水と油のように混じり合わないものを混ぜ合わせるのに役に立ちます。

 

水だけでは落とせない頭皮の皮脂やスタイリング剤などの汚れを落とす働きをしてくれます。

 

界面活性剤には洗浄力の強いものから、弱いものまで、さまざまな種類があります。

 

シャンプーに使われる界面活性剤の種類と特徴

 

洗浄力強

 

高級アルコール系

(ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naなど)

泡立ち良く強めの洗浄力

敏感肌には不向き

市販のシャンプーに使われている

ラウリル硫酸Naは特に残留しやすく、最近では使われていないが、海外ブランドのシャンプーに使用されている場合がある。

 

オレフィン系・石けん系

(石けん素地、カリ石けん素地など)

洗浄力が強く刺激も強い

敏感肌に不向き

カラー、パーマの持ちが悪い

石けん系は特にきしみも強く乾燥肌には不向き

 

 

洗浄力中

 

アミノ酸系

洗浄力がありつつ、低刺激

高い保湿力がある

 

グルタミン酸系

(ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸TEAなど)

洗い上がりしっとり

低刺激、洗浄力弱め

 

アラニン系

(ラウロイルメチルアラニンNaなど)

根元ふんわり、サラサラ

適度な洗浄力

 

グリシン系

(ココイルグリシンKなど)

洗浄力強め、きしみが出やすい

 

サルコシン系

(ラウロイルサルコシンNa、ラウロイルサルコシンTEAなど)

洗浄力、泡立ち強い

脂性肌や毎日スタイリング剤をつける人向き

絡まりやすい人ダメージ毛不向き

 

アスパラギン酸系

(ラウロイルアスパラギン酸Naなど)

泡立ち良く、洗い上がりすっきり

 

 

洗浄力弱

 

洗浄力弱め、低刺激

 

タウリン系

(ココイルメチルタウレンNaなど)

適度な洗浄力

非常に低刺激

重くならずふんわり

 

ベタイン系

(コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなど)

マイルドな洗浄力、低刺激

ベビーシャンプーやダメージケア用

 

 

シャンプー剤は界面活性剤を複数配合している ものがほとんどです。

例えば高級アルコール系とベタイン系、アミノ酸系とベタイン系を配合して適度な洗浄力洗い上がりにしています。

成分が多く配合されているものは、上の方に記載されています。

ぜひ、成分表をチェックしてみましょう。

 

シリコンとは

 

成分:ジメチコン、シクロメチコン、シロキなど

 

シリコン=悪いというイメージを持っている方は多いと思いますが、指通りを良くしたり摩擦を減らしたり、静電気を抑えてくれたりと、髪の毛には必要な成分です。

 

人体への刺激が比較的少なく安全性も高いため化粧品などにも使われています。

ノンシリコンシャンプーはふんわり軽い仕上がりを求める方には向いています。

 

ただ、きしみが強いのでカラー毛やダメージ毛には不向きです。

ノンシリコンは熱にも弱いので、アイロンやドライヤーで傷みやすいということも覚えておきましょう。

 

最近では、シリコンの代わりとなる成分を配合することにより、シリコンを使用していない優秀なシャンプーも多いです。

 

シャンプー剤には使用されていませんが、トリートメント剤には使用されていて、髪を理想の仕上がりになるように手助けをしてくれています。

 

トリートメントのお話の時にも、シリコンのお話をしてゆこうと思っています。

ノンシリコンシャンプーは絶対にダメということはありません。

 

使用感や仕上がりに合わせて使い分けましょう。

 

薬用シャンプーとは

 

有効成分を配合した医薬部外品に分類されるシャンプー剤です。

スキャルプケアに適しています。

 

・ピロクトンオラミン

殺菌効果

フケかゆみを防ぐ など

 

・グリチルリチン酸ジカリウム

おもに抗炎症

 

・酢酸DL-α-トコフェロール

血行促進 など

 

シャンプーボトルの裏面に医薬部外品と記載されています。

 

 

まとめ

 

シャンプー剤はアミノ酸系成分が配合されているものが地肌に優しく、低刺激で保湿力が高いうえに、アミノ酸系界面活性剤は人の肌と同じ弱酸性なので、オススメです。

 

しかし、洗い方や流し方が不十分だと良いシャンプー剤を使っていても、頭皮にトラブルが出てきてしまいます。

 

前回お話したシャンプーのやり方をもう一度思い出しながら洗っていきましょう。

 

意外と知らない?!自分でできる頭皮ケア

 

もしもシャンプー剤に迷ってしまった時は、美容室で相談してみるのも良いと思います。

 

高いものを買わされてしまうと、思ってしまいやすいですが、ちゃんと予算を最初にお話するのも必要です。

 

美容師さんは頭皮や髪の状態も良く見ていますので、気軽に聞いてみましょう。

 

次回はトリートメントについてお話をしたいと思います。

 

この記事を書いた人

守屋 怜

臨床化粧療法士®/美容師
美容師として25年勤務。カットカラー、パーマ、着付、ヘアセット、メイクを担当。訪問美容で小児麻痺のお客様や歩行困難となったご高齢のお客様のカットも担当。ある免疫系疾患のお客様の社会復帰にお役立ちしたいと考えている最中、臨床化粧療法士®︎資格の存在を知り、2018年に資格取得。お店のメニューにもスキンケアカウンセリングを加え、より幅広くお客様ニーズに対応している。

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