アピラボbyメーキャップラバーズ

臨床化粧療法に関するプレスリリース配信。台湾での活動を振り返る。

こんにちは。

 

臨床化粧療法士®の河村しおりです。

 

私が代表理事を務めさせていただいております、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)より、2023年9月の台湾での活動をプレスリリースとして配信いたしました。

 

まずは、こちらをご覧ください。

【台湾の国立看護大学で臨床化粧療法学の修了認定カリキュラムの運用を開始。/PRタイムズ】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000131193.html

 

國立臺南護理專科學校(台南市)にて

 

台湾の臨床化粧療法

 

まずは、4日間のカリキュラムを通じて、「お化粧を通じた社会貢献」というテーマに向けて、学生さんのみならず、教職員や実習モデルの皆さまと真剣に向き合えたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

日本と台湾。

 

「人に尽くしたい」という気持ちや使用する化粧品は同じでも、考え方の違いや、ファッションセンスの違い、法律の違いなどを特に明確に感じました。

 

毎日が刺激に満ち溢れていました。

 

國立臺南護理專科學校(台南市)臨床化粧療法カリキュラムより

 

私が特に心を揺さぶられたのは、実習モデルの当事者の皆さまとの対話です。

 

大学との連携により、台湾の陽光基金會がケアカバーメイクの実習モデル協力として参画してくださいました。

 

皮膚移植を必要とする程全身に重いやけどを負われた方々や、やけど痕のカバー目的で刺青を入れた方、生まれつきあざのある方など、さまざまなケースの当事者の方にご協力いただきました。

 

ケアカバーメイクの実習モデル協力:陽光基金會

 

一番驚かされたのは、当事者の皆さまが、すごく嬉しそうに、喜びを感じながら、学生さんに役に立ちたいと、自ら手を挙げ名乗り出て来られた、その姿勢です。

 

 

私たちJCTAのテーマは、

「見た目による偏見」という社会課題の解決へ向けて

 

 

ですが、私の中にある「偏見の定義」のようなものが、根幹から揺るがされたような気がしました。

 

ある方は、学生さんが実習でケアカバーメイクを施した後、「肌色をしている自分の腕を見たのは何年振りだろう」と目に涙を浮かべ感動されており、

 

またある方は、「私は人生の途中で見た目が変わったのではなく、生まれつきこの姿だから、これが普通。自分の見た目が他の人とは違う事を理解したうえで、私は自分の人生に幸せを感じている。最後に私を認められてあげられるのは、私自身だけだもの。」とお話しをされていました。

 

プレスリリースの記事にもある通り、あらゆる立場の方からの感想を受け止める中で、社会課題とされている「偏見」を作りあげるのは、社会ではなく、むしろ個であるという考えがより明確になりました。

 

 

「偏見は18歳までに培った常識のコレクション」
/アインシュタイン

臨床化粧療法とは

 

臨床化粧療法とは、年齢・性別、疾病の有無を問わない、お化粧を介したアプローチ。

 

見た目のちがいに関わらず、アイデンティティを満たし、自己の尊厳を守るために伴走するケアのことを指します。

 

そして、臨床化粧療法士®は、JCTAが定義するアピアランスケア実現のための皮膚生理学や関連法令、およびスキンケアやケアカバーメイクを含む支援スキルの修了者です。

 

私は今回、台湾での臨床化粧療法の学びを通じて、学生さんたちの多種多様な表現に触れました。

 

國立臺南護理專科學校(台南市)臨床化粧療法学カリキュラムより
國立臺南護理專科學校(台南市)臨床化粧療法学カリキュラムより

 

アピアランスケアと心理学に関する関連書籍によると、

 

外見に対する「正常範囲内における不満足」
幼児期以来、さまざまな因子が外見への不安を増大させ、維持させてきた。
文化、家庭環境、生い立ちなど社会的障害に至る可視的差異の程度には、さまざまな社会的かつ個人的要因の複雑な相互関係が関与している。

ニコラ ラムゼイ (著)アピアランス<外見>の心理学

 

とあるように、まさに、その国の文化や気候をはじめ、目には見えない様々な因子が「見た目のちがい」の程度に影響していることを改めて体感しました。

 

臨床化粧療法士®になるには

 

JCTAは来年春から7期目に入ります。

 

全期間を通じて、JCTAが提供する各種資格講座に対し、医療・介護・美容をはじめとする、幅広い職域の方々にご参加いただきてきました。

 

今回の台湾の件をはじめ、今後、国際的な臨床化粧療法の啓蒙を目指してゆくためにも、一人でも多くの方と、想いのある活動をご一緒させていただけることを切に願っております。

 

企業・団体・施設・医療機関・学校など、さまざまな現場への資格者紹介にも対応させていただいております。

 

 

資格講座は、オンライン開催と、会場×オンラインのハイブリッド開催で展開しております。

 

また、資格取得後はJCTA正会員となり、何度でも無料で学び直しのための聴講参加ができます。

 

臨床化粧療法士®になるために、まずは臨床化粧アドバイザーとして、共に学びを深めてみませんか?

 

臨床化粧アドバイザー資格講座

 

國立臺南護理專科學校(台南市)臨床化粧療法カリキュラムより

 

さいごに

 

「多様性」というキーワードに触れがちな昨今ですが、その様な単語にフォーカスせずとも、「私たちは、そもそも多様である」というのが私の個人的な考えです。

 

大切なたくさんの方々に支えれて、JCTAという組織は社会の中で、成り立っています。

 

これからも、当事者の「在りたい姿」の探索と実現をお手伝いしつつ、伴走するケアに取り組んでまいります。

 

個別相談のお申込みも随時承っております。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

この記事を書いた人

河村 しおり

臨床化粧療法士®
2002年指定難病SLE発病。一時寝たきりになるものの、長きに渡る闘病とリハビリの末、お化粧のちからにより社会復帰を果たす。2012年より理美容総合卸売業を経て、2017年4月、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を設立。学術研究に基づいたアピアランスケアの考え方を提唱。

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