アピラボbyメーキャップラバーズ

ウィッグ選びが難しい本当の理由

こんにちわ。臨床化粧療法士®の河村しおりです。

 

今回は、私が日頃から患者さんにアドバイスをさせていただいているウィッグのことについてお話ししてゆきたいと思います。

 

 

治療の影響で髪が抜けますと言われたら…

 

「治療の影響で髪が抜ける可能性が高いです」

 

そんな言葉を突然医師から伝えられたら、パニック状態になりませんか?

実際に私が対応する中でも、「急な事態に頭が真っ白になった」とおっしゃる患者さんがほとんどです。

 

でも、きっと大丈夫。

焦る必要はありません。

 

具体的な対応策について、この記事を通じて、一緒に考えてゆけたらと思います。

 

抗がん剤治療を始める前に知っておきたいウィッグ選びのヒント

 

アピアランスケアという言葉をご存じでしょうか?

けがや病気、治療による見た目の変化に対するケアのことを指します。

 

私たち臨床化粧療法士®は、アピアランスケアにまるわるアドバイスを行う専門家です。

 

ウィッグが必要となったとき、脱毛に対するショックや不安が大きい中で、果たして本当に冷静で正しい選択が出来るでしょうか?

そもそもどうして、ウィッグが必要なのでしょうか?

 

「世間体や社会性に対する備え」という点はもちろん重要です。

「いつも通りの自然さ」を尊重したいというご意見もあるでしょう。

 

ウィッグをつけた印象を左右するのは、普段の雰囲気、髪のクセ、頭の形など様々です。

 

あなたはどうですか?

 

必要なものだから、とにかく早く!でいい?

 

実は、高確率で脱毛すると治療方針を告げられた後(治療に入る前)に、とても焦ってしまい、自分でもよく解らないまま30 万円近くするウイッグを購入したが、結局一度も使っていない。という残念な声がとても多いのが実状です。

 

患者さんからよく聞く生の声

 

・自分の個人情報や治療のことを話すことに抵抗がある

・カタログと実際のイメージが全然ちがう

・売り場は敷居が高い

 

臨床化粧療法士® が伝えたい考え方

 

普段からウィッグになじみが無い方ほど、ウィッグ選びはとてもハードルが高いです。

医療用ウィッグとファッションウィッグの違いや、毛の素材、植え方、インナーの仕様、選択肢は多岐に渡ります。

価格も大きく違えば、その商品によってお手入れ方法や、保管方法、劣化の速度まで大きく違います。

 

「どうして必要で、どう在りたいか。」

 

臨床化粧療法士®は、ここに焦点をあてながらアドバイスを行ってゆきます。

 

 

・本当に必要かどうか自分自身の心と対話する時間を持とう

・脱毛の程度や経過に合わせて予算と理想を擦り合わせてゆける

・メーカーなどの垣根なく匿名のまま相談ができる

・市によっては、医療用途のウィッグ助成金で補助が受けられる

・ウイッグ以外の選択肢もある

 

 

今焦らずとも、これから必要に応じてゆっくり考えられます。

 

ウイッグに抵抗のあるという方や、頭皮にスキントラブルのある方は、ヘッドスカーフやヘッドアクセサリーの応用も可能です。

 

臨床化粧療法士® が「抜けてから一緒に考えましょう」と伝える理由

 

今焦らずとも、これから必要に応じてゆっくり考えられます。

 

 

・今、最も専念すべきことは治療

・毛髪に限らず脱毛の有無や抜け方は人それぞれ

・メーカー/ 色/ 形/ 買い方、選択肢はたくさんある

・脱毛前と脱毛後では頭の形( ボリューム) が大きく変化する

 

 

すでに購入済みのお悩みでも、色々やってみたけど上手くいかないというお悩みでも、臨床化粧療法士® は、何かしらの解決策を見出すために、患者さんの声に耳を傾けます。

 

実際に購入まで寄り添った患者さんの声

 

髪が抜けますと言われた時は、見た目が変わる事への不安と恐怖で頭がいっぱいだったけど、実際治療が始まったら、体調が悪くて、それどころではなくなった。

 

抜けないで!抜けないで!と思っていたけど、抜け始めたらバラバラと始末に困り、抜けるなら一気に全部抜けて!と思った。

 

入子供の学校行事など、TPO に合わせて2 つのウィッグを用意しようと決めていたけど、1 つで十分だとわかった。

 

いかがでしょうか?

リアルな声が聞こえてきます。

 

治療開始前、ただでさえ体調も落ち着かない中、精神的にも経済的にも不安な状態で、ウィッグの優先順位をゆっくり考えてみましょう。

 

看護師や病棟の担当者らからウィッグについての商品案内があるかも知れませんが、まずは焦らずに、治療に専念することです。

 

備えとして必要と感じる方も多いと思うので、状況に応じて、少しずつ考えてゆけば良いかと思います。

 

なるべく一人で抱え込まずに、私でよろしければ、お気軽にご相談ください。

 

この記事を書いた人

河村 しおり

臨床化粧療法士®
2002年指定難病SLE発病。一時寝たきりになるものの、長きに渡る闘病とリハビリの末、お化粧のちからにより社会復帰を果たす。2012年より理美容総合卸売業を経て、2017年4月、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を設立。学術研究に基づいたアピアランスケアの考え方を提唱。

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